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(一、この星の次の世紀へ何語り継ぐ)
ブルーベリーの青さまぶしい朝の食卓 |
松浜夢香(北海道) |
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(一、生い立ちて心に生きるこのふるさとは)
柿の実のしずかに熟るる甲斐の国はら |
山本栄子(山梨県) |
(二、山国のひとより届く絵葉書を見て)
なぜかくも生き急ぎしかふとわれに問ふ |
寺田冴夕水(神奈川県) |
(二、山国のひとより届く絵葉書を見て)
はろばろと山の背わたる風の音を聞く |
高野英子(アメリカ) |
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| 一、生い立ちて心に生きるこのふるさとは |
| 山にゐて山に抱かるる山繭無口 |
山本とし子(山梨県) |
| 夏の日の釜無川の白き砂原 |
金子信吉(山梨県) |
| 紙ヒコーキ時を翔びきて今も空ゆく |
茨木早苗(京都府) |
| 三輪車小さい私風の子みたい |
中村仁美(東京都) |
| 二、山国のひとより届く絵葉書を見て |
| ふと気づく辺りの木々の真っ赤な紅葉 |
岩井未希(山梨県) |
| 三、この星の次の世紀へ何語り継ぐ |
| 心せよプロメテウスの火をわれら持つ |
天野 翔(神奈川県) |
| 夏ならば大河のなまず小川のほたる |
天辰芳徳(石川県) |
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| 一、生い立ちて心に生きるこのふるさとは |
| 帰り来よ春の山よぶ秋山がよぶ |
望月はじめ(山梨県) |
| 神代より歌人在ます甲斐の国原 |
駒井葉末(東京都) |
| 手のひらにのせて溢ふるるちちははの愛 |
早坂節子(東京都) |
| 大好きなあの大空が見ていてくれる |
藤原佳奈子(秋田県) |
| いつまでも星降る夜空続けと願う |
古堅尚子(沖縄県) |
| 休耕田にコスモス咲かせ花あかりする |
牧野初惠(秋田県) |
| 二、山国のひとより届く絵葉書を見て |
| 海に住む我も応えん貝殻添へて |
鈴木 緑(神奈川県) |
| おじおばは皆老いてよい顔をしている |
村井朋子(三重県) |
| 湧き水の陽にきらめくを手に掬(すく)いたし |
清水和子(東京都) |
| そのままのまだそのままの朱の烏瓜 |
樋口幸子(山梨県) |
| 三、この星の次の世紀へ何語り継ぐ |
| あてもなく皿の油をぬぐいて洗う |
吉田喜美子(広島県) |
| 祖父が生き父が生き今君が在ること |
遠藤博文(山梨県) |
| 人間はとても愚かとでも愛しいと |
合川友恵(千葉県) |
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| 一、生い立ちて心に生きるこのふるさとは |
| 背を屈め土を見つめる父に重なり |
直江早苗(埼玉県) |
| いつまでものこしていてねきれいな自然 |
寺田真里子(山梨県) |
| これからの私の未来支えてくれる |
石原 瞳(山梨県) |
| 目を閉じて色あざやかによみがえる日々 |
橘田千夏(山梨県) |
| 草笛の手解き受けし兄すでになく |
貝田日出男(大阪府) |
| 夕波に鳰むつみあふ萬葉の国 |
小川 浩(大阪府) |
| 人生の旅の空から見た蜃気楼 |
栗山稔康(神奈川県) |
| 馬鈴薯の花に埋もれて悔ひなきところ |
佐山昭雄(東京都) |
| いわし雲甲斐駒ケ岳父母の声 |
宮川逸雄(山梨県) |
| 柿もみじ桜もみじのうつくしきころ |
末安 緑(福岡県) |
| なんとなくただそこにあるそれだけでいい |
薄井敦子(神奈川県) |
| からっ風桑原に鳴り父母を呼ぶ |
千木良隆雄(群馬県) |
| 砂山のくづるる音と沖ゆく白帆 |
杉本洋子(神奈川県) |
| 聳え立つ富士の纏へる雲のいろいろ |
渡辺勝子(山梨県) |
| 古き代の火秉(ひとり)おきなの見えかくれして |
野沢金雄(山梨県) |
| 花びらをくぼみに溜むる城の石垣 |
坂内敦子(福島県) |
| み吉野の青き山河に鬼やんま舞ふ |
平野理一(大阪府) |
| 生国の阿波しのびつつこの地に踊る |
有元洋剛(愛知県) |
| ほどほどに遠きにありて消ゆることなし |
清水満洲雄(東京都) |
| 祖父祖母の声にぎやかな日だまりの縁 |
竹原美奈子(東京都) |
| 母の声あの子の笑顔野兎の耳 |
清水英郎(兵庫県) |
| 稲穂垂る棚田の畔に彼岸花咲く |
林田親利(福岡県) |
| 縄文の泉湧きつぐ国のまほろば |
矢島参郎(長野県) |
| 凍てつきて鄙びし村に追羽根をつく |
大久保厚子(山梨県) |
| 春風に堆肥の匂ふ木造校舎 |
三好美樹(神奈川県) |
| 地車(だんじり)の祭太鼓の今もとどろに |
田中良吉(大阪府) |
| 富士川の水引き寄せし父の投綱が |
樋口修造(山梨県) |
| 二、山国のひとより届く絵葉書を見て |
| 字のにじみ雨か涙かふと思いやり |
村上優子(東京都) |
| 澄みし空かの地の人のやさしさ想う |
佐藤政幸(北海道) |
| もろともに山もみぢ葉に紛るるやよし |
高塚朋子(埼玉県) |
| 幸いの住みかを覗く小窓とおもう |
菊池博子(東京都) |
| ほんとうの幸せにつきふと考える |
今道 悟(静岡県) |
| ヘリ舞ふよ内裏雛乗せ肩の小屋へと |
服部真沙子(東京都) |
| たくましく生きる命の声が聴こえた |
小野寺南美子(山梨県) |
| 星の下泣いて語った夜もあったな |
望月美佳(山梨県) |
| ゆるやかな時の流れにしばしひたれり |
栗木知春(愛知県) |
| 花咲かば告げんと言いし使いなりけり |
林田親利(福岡県) |
| 牛飼の目にいっぱいの熊笹の群 |
橘 茂夫(兵庫県) |
| 木の脂の匂いに噎(むせ)ぶ夢を見るかな |
伊集院洋介(東京都) |
| 祭太鼓ひびく水田(みずた)に稲穂(いねほ)孕(ばら)むか |
笠松正木(山梨県) |
| もういちどやりなおしたいなんて言わない |
毎熊久美子(山口県) |
| さわらびのほろ苦きかもきみ捨てしこと |
岡口茂子(福岡県) |
| おじいちゃん旅もいいけど健康第一 |
秋山智子(東京都) |
| ひとひらが心に重い“幸せですか” |
山内まさこ(埼玉県) |
| 目に浮かぶ木々のこもれび空よりおつる |
新田彩乃(山梨県) |
| 目を閉じて思い出すのは木々のざわめき |
水上さゆり(山梨県) |
| 青い空はなれていても二人をつなぐ |
内藤憲実(山梨県) |
| 涼しかろ居心地良かろ虫も多かろ |
本木和彦(茨城県) |
| 鳥雲に入りたる後の空の静けさ |
露木まもる(東京都) |
| よみがえる山の湯宿のかなかなの声 |
増田茂子(山梨県) |
| 黒々とはみ出しそうな文字に微笑む |
高松和美(香川県) |
| つつましく生きる素直なこころ伝わる |
高尾政彦(佐賀県) |
| いまもなほカタクリの咲く里を恋ふなり |
伊藤靜江(山梨県) |
| 墨に描く一人静の花のひと本 |
坂内敦子(福島県) |
| あヽさうだこんな景色がいつも胸内 |
中込成子(山梨県) |
| 雪山を仰ぐ校歌が遠い記憶に |
渡辺清子(山梨県) |
| 目に浮かぶしんしん雪が深く降り積む |
長坂祐芽子(青森県) |
| 三、この星の次の世紀へ何語り継ぐ |
| 国守ると戦に果てし学徒ありしと |
伊藤浩子(岐阜県) |
| 千羽鶴うずたかく積む少女の像よ |
有永克司(埼玉県) |
| 偉大なる自然の元に今があること |
倉田恵実(山梨県) |
| 人の良さ人のやさしさ時のいだいさ |
志村丞吾(山梨県) |
| 終日(ひねもす)を戦(そよ)ぎてやまぬ菜の花の海 |
野口博幸(熊本県) |
| 街角のパントマイムの指先を見る |
山口トモ子(茨城県) |
| ほつほつと富士登山の灯星へ連なる |
勝間田康夫(静岡県) |
| 目に見えぬ信頼と言う人の輪つくれ |
中村定男(神奈川県) |
| センス・オブ・ワンダー永遠に子どもたちへと |
太田隆司(東京都) |
| 安らかに暮らせる星で在りつづくこと |
ななみ(東京都) |
| 生まれくる生命はいつもかがやいている |
小橋辰矢(岡山県) |
| 宇宙より眺めしままに地球青かれ |
菊池博子(東京都) |
| 限りあるものをいとしむ人を育てん |
明日香(京都府) |
| 原爆の灰降りしことかってありしと |
田村和郎(新潟県) |
| 朱鷺が舞い棚田いきづく瑞穂の倭国 |
井上賢三(滋賀県) |
| かなしみと人の痛みを分つゆたかさ |
川瀬玄忠(千葉県) |
| 一輪の名も無き花を称ふる歌を |
寺田冴夕水(神奈川県) |
| あきくさの乱れ咲くさま刺し繍(ぬ)うわざを |
茂木カネ子(千葉県) |
| 忘れない地球の蒼さ生命の重さ |
西野智佳(東京都) |