その一五九

 

 














 







 

ありったけの しろをかじって ひみつをつむぐ

ずんずんとカレンダーがいちにちずつ
すすんできて、師走のまっただ中です。

なんだか1週間前までどうしたんだろうと
いうぐらい気持ちがこわれかけていて
なんだかバランスをおもいっきり
崩していました。

でも友人とひさしぶりにメールしたりして
あっ同じこと考えていたんだって気づいて
とたんにこころが晴れてきたりして。

雑誌をみていました、好きなバックナンバーの。

木目調のテーブルの上に白いお皿に乗った
ゆでたまごがグラビアのページに映しだされて。

ページの片隅になんだかしろいてんてんが
ついてるなと思って、指ではらうと、わたしの
指先はなんのざらざらも感じなかったので
もういちど軽く撫でてみてわかりました。

それはたまごにふりかけられた岩塩らしき
ものでした。

たぶん少し高いところからふったごつごつの
塩がお皿からはみ出してそのテーブルの上に
落下した写真の中の出来事だったことに気づいて、
なんだか一気におばあさんになった気分でした。

そのページの上を撫でながらわたしの指に
なにも触れなかった時のちょっと虚を
突かれた感じ。

ちゃんとそこにこぼれてくれていたら
よかったのにって思ったら
なんだかすっごくさびしくなったりして。

十二月はこんなふうにして誰かに
逢いたくてしかたのない気持ちがあさっての
方向からやってくるので感情の針がワイパー
みたいにふりきってしまってほんとうに
よわっちいなぁと痛感しています。

そういうときはどうしていますか?って
日々をニュートラルに方向転換できる
達人の方にお話を伺いたいぐらいです。

ことしもつたないうたたね日記におつきあい
くださりほんとうに感謝しております。
みなさまにとって2006年がしあわせな瞬間に
満ちながらちゃんとページを閉じて
ゆきますように・・・。

       
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