その六二七

 

 






 







 







 

一瞬を わかちあう時 よるとそらときみと

時々、自分の中でもここは線を引いて
おきたいとか、ここはこの線の付近に
いても安全かもしれないとか、
いろいろ考えることがある。

去年の3月ぐらいの新聞でみつけた言葉。

とある音楽家の方がTwitterで呟いた
言葉がそこに記されていた。

「感動で一つになるって、心底嫌な言葉だなあ。
そこから外れたひとのことは感情に入って
無さそうだし」

と。

この言葉を読んだ時、我が意を得たりって
気持ちになった。
ちょっとすかっとしたかもしれない。

共感するということにフォーカスすることに
異論はないけれど。

みんな同じ方向を向いていることがすこし
いやかなりこわい。

もちろん一つにならなければいけない時も
あるけれど。

彼はこのあと続けてこういう。

「そもそも一つにならなくてもそれぞれが生きて
生ける世界のほうが、いいと思うんだけどなあ。」

これってどんなことにも言えるのかもしれない。

じぶんだけが好きなものが誰かと共有できなくても
気にしない。

ほとんどわたしはそんなふうにあまり誰とも
いまでいうシェアをしないまま生きて来たから。

ちょっとこの音楽家の言葉に励まされていた。

ただ共感しますって言われて嫌な気はしない。

こんな孤島にひとりみたいなわたしのことを
みつけてくれてうれしいという感覚も否めない
けれど。





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