その六二九 |
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時 |
今思う その時だけが ひとつになって 時間がないとかって言わないように いま現代を生きる人達は可処分時間が ここ最近昔やっていた仕事をある場所で あちこちに不義理ばかりしている。 このうたたね日記もかなり更新が遅く 母はいつも新聞だけはかなり丁寧に読む人で。 時折母が読んだ後の新聞を夜になって開くと。 記事にえんぴつで〇を囲んだりしてある。 この間はふたりが好きな、須賀敦子さんの 列車は、ひとつひとつの駅でひろわれるのを その文章の後には、須賀さんがよく乗っていた 須賀さんはあと何時間したら到着するのだろう ある無人駅で目を覚ました途端に、 時間は過ぎゆくものではなく、拾い集められる こんなに切羽詰まった、笑ってしまうほど余裕の こんな時間も含めてわたしたちは時をひろい
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