--- 平成二六年 ---

その三七七 ろうそくの ともしびの先 旋律ゆれて 一月五日

その三七八 どこまでも 貫かれてゆく あの道の果て 一月十六日

その三七九 しゃがれてる からだが陰に なってゆく鳥 一月二十七日

その三八〇 メレンゲの かたちのしたに 眠る春の夜 二月六日

その三八一 いにしえの 食卓の上 みずさしひとつ 二月十九日

その三八二 ひらくのは こころではなく まなこだったから 二月二十六日

その三八三 あのことば からだのどこかに ささったままで 三月二日

その三八四 うっかりと 遠くに行って しまったとしても 三月十五日

その三八五 曇り窓 ゆびさきで描く 流線型が 三月二十七日

その三八六 あかしあの あの道の角 記憶の尻尾 四月三日

その三八七 いちにちの 集束点が ゆがんでみえる 四月十六日

その三八八 青い水 揺り動かされて 逆巻きながら 四月三十日

その三八九 くしゃくしゃに うねったままの 曲線が舞う 五月六日 

その三九〇 あてはまる ことばをずっと 探したままで 五月十七日

その三九一しゃがれてる 路地がふくらむ なすすべもなく 五月二十九日

その三九二 うしなった まなこがみてる 路地裏の角 六月六日

その三九三 ぽつねんと 白いうつわの 空白うめる 六月十六日

その三九四 すれちがう 雑踏のひと 小走りの猫 六月二十七日

その三九五 太陽に まねかれている 珊瑚のかけら 七月八日 

その三九六 できごとと できごとの環が つながってゆく 七月十九日

その三九七 あのそらの どこかどこかを すみかにしてる 七月三十日

その三九八 こゆびから おやゆびをよぶ まあるくふれて 八月五日

その三九九 つかむまで 追いかけながら つかまれてゆく 八月十八日

その四〇〇 十字路で くしゃみした猫 迷子になって 八月二六日

その四〇一 えんぷてぃー くちぶえの音 空気に触れる 九月六日

その四〇二 夕まぐれ 九月のねじが たちまちゆるむ 九月十七日

その四〇三 ばらばらの 夢を束ねて 置き去りにする 九月二十五日

その四〇四 暮れてゆく ふりかえっても 暮れてゆくひと 十月三日

その四〇五 みみもとで 聞いていた音 静寂つれて 十月十五日

その四〇六 宵待ちの 青い雑踏 ひたすら縫って 十月二十七日

その四〇七 逆境の ひとりのひとに そそがれてゆく 十一月五日

その四〇八 手のひらの こなごなの紙 くだけて散って 十一月十六日

その四〇九 かなたでは ちいさな吐息 しじまのなかで 十一月二十七日

その四一〇 ためらいが ひとみとひとみに にじんだままで 十二月三日

その四一一 問いかけは 半球体の かたちで眠る 十二月十二日

その四一二 すぎしこと 垂直に去る 窓辺の雨滴 十二月二十二日


 

 

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