--- 令和二年 ---

その五八三 時間って 小さな声で ささやいたぼく 一月九日

その五八四 つぶやきが 銀河をはしる 光ったままで 一月二十一日

その五八五 高架下 とぎれた場所に 刻まれた名は 一月三十日

その五八六 闇の中 すきになったのは 君の気配で 二月八日

その五八七 主語のない だれかのことを 想う明け方 二月二十日

その五八八 ずぶぬれの 声が聞こえる 息すこし吐く 二月二十七日

その五八九 もしかして 過ぎ去ったのか 口ずさんでみる 三月九

その五九〇 ただいちど ふれていた指 まざまざと夢 三月十八日

その五九一 ノックする ノックされてる ノックバックして 三月二十七日

その五九二 ささやかな 記憶をたどる こんなにもなに? 四月十一日

その五九三 夕暮れの ゆうぐれる色 おしえてくれた 四月二十二日

その五九四 逢えないって ちがうことばで 言い換えてみて 四月二十八日

その五九五 いじわるな っていってしまえば ゆるされるの? 五月十二日

その五九六 フレームって 垣根のことだと 葉を掴んでる 五月十九日

その五九七 きらわれる きらわれていた 花びら風に 五月二十六日

その五九八 春って 風ですよねと あなたがいうから 六月八日

その五九九 あの街に ひとりいるひと ひとりのひとと 六月十六日

その六〇〇 ひかひかの 器のなかに なにかをいれて 六月二十五日

その六〇一 はらはらと 落ちてゆく羽根 触れたくなって 七月十日

その六〇二 よろこびも かなしみもぜんぶ わけられないよ 七月二十四日

その六〇三 喋る人 喋らない人 喋りたくない人 七月三十一日

その六〇四 うたがうって 心をひらくって だれかが言って 八月八日

その六〇五 炎天を みつめていたら いつか黄昏 八月十八日

その六〇六 プレイバック ほんとうの意味 おしえてくれた 八月三十日

その六〇七 見ていても 見てないふりで 明日をみてる 九月七日

その六〇八 ぬくもりを もう欲しがってる 九月の夜は 九月十六日

その六〇九 風にふかれて 足がゆらいで 地面を知った 九月二十九日

その六一〇 花道を 歩いて去って たましい残る 十月九日

その六一一 つまさきが あたなのほうへ 進んでいるよ 十月十七日

その六一二 なきそうな 声はいにしえの 足音跳ねる 十月二十八日

その六一三 きみは本気 心の果てまで 夢の果てまで 十一月十日

その六一四 青いペン 走らせている 言葉の中に 十一月十八日

その六一五 いちまいの となりあってる 布たちがいる 十一月三十日

その六一六 血と血を わけあった日々よ ファミリーよ 十二月十一日

その六一七 繰り返す 波のように すれちがっても 十二月二十五日


 

 

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